2025年12月21日に開催された「第1回 田んぼあぜ道軽トラ市 in 下塚田」について、
全国の軽トラ市事例との比較調査を行いました。
その結果、当地区の取り組みは全国的にも極めて類を見ない、独自の価値を持つことが明らかとなりました。
日本自動車工業会(JAMA)等が公表している全国主要67団体のデータに基づく分析
日本自動車工業会(JAMA)や全国軽トラ市団体連絡協議会のデータを参照すると、一般的な軽トラ市の開催場所は以下の3つのパターンに集約されます。
| 開催場所のタイプ | 主な特徴 | 全体に占める割合 (推計) |
|---|---|---|
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中心市街地・商店街型
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シャッター通り等の活性化を目的に、既存の道路を歩行者天国にして開催。 (例:宮崎県川南町の「トロントロン軽トラ市」など) |
約 75% |
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公共施設・駐車場型
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市役所、商工会、道の駅、スタジアム等の駐車場を利用。 | 約 20% |
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駅前・広場型
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都市部の駅前ロータリーや公園等を利用。 (例:JR福島駅前など) |
約 5% |
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農道・畦道(あぜみち)型
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周囲に商業・公共施設がない「農地の中」で開催。 ← 下塚田はここに該当 |
1% 未満 |
全国67団体のほとんどが「利便性の高い市街地」や「既存の集客施設」を会場としているのに対し、
下塚田のように「農道・畦道」そのものを会場とする事例は他に確認されませんでした。
3つの観点から見る独自の価値
一般的にイベント開催に不利とされる「商店街も公共施設もない」という環境を、遮るもののない「日本の原風景」という観光資源に転換しています。
350メートルに及ぶあぜ道に50台が並ぶ光景は、視覚的にも「日本の原風景」を感じさせる強力なブランド力を持っています。これは都市部の人々にとって非常に魅力的な観光資源になります。
消費者が「生産の現場(田んぼ)」に直接足を踏み入れ、生産者の軽トラから直接購入するスタイルは、究極の地産地消モデルと言えます。
通常、軽トラ市は「集客しやすい場所」を選びますが、下塚田の場合は「景色や環境そのもの」を価値として提供しています。
350メートルに及ぶ直線農道に50台の軽トラが並ぶ光景は、既存の商店街では再現不可能な、下塚田独自の「マーケット空間」を創出しています。
この独自のスタイルは、全国の軽トラ市関係者にとっても、地域資源の活用における「目から鱗」の事例となるポテンシャルを秘めています。
350メートルに及ぶ直線農道に50台の軽トラが並びました。
第1回開催において、僅か4時間の間に1,890名もの来場者を記録した事実は、来場者が単なる「買い物」だけでなく、「田んぼの真ん中で買い物を楽しむ」という非日常的な体験に価値を感じた結果であると分析できます。
初開催で50台の軽トラと1,890人もの来場者があったという実績は、
その場所(農道)にこそ価値があることを証明しています。
「田んぼあぜ道軽トラ市」は、全国に類を見ない
「農村風景活用型マーケット」の先駆的なモデル
であり、今後の地域活性化における新しい指針となる
ポテンシャルを秘めています。
JAMAのサイトに掲載されている67団体の多くは、都市整備や商業振興を目的とした「街中(まちなか)」開催です。「田んぼのあぜ道」をメインストリートに見立てた下塚田の軽トラ市は、全国でも類を見ない「超・産地直送型」のモデルとして、今後さらに注目される可能性が高いです。