下塚田地区(上塚田・下塚田)の農業の将来像と
地域資源・農地・生活保全に向けた提案
集落の農業者等が話し合いに基づき、地域における農業の将来の在り方、農業上の利用が行われる農用地等の区域やその他農用地の効率的かつ総合的な利用を図るために必要な事項などを明確にするものです。農業経営基盤強化促進法第19条第8項の規定に基づき公表されたデータより纏めてあります。
資料から見える下塚田地区の現状は、典型的な中山間地域の課題を抱えつつも、組織的な保全活動が基盤となっている姿です。
農地面積
区域内の農用地は計77.8ha(田42.3ha、畑35.5ha)であり、そのすべてが農業振興地域内の農用地区域です。
主要産物
水田では主食用米や飼料用米、WCS(稲発酵粗飼料)などが中心で、樹園地では極早生みかんなど多様な中晩柑が栽培されています。
担い手の状況
担い手は計36名(法人2、認定農業者12、利用者22)ですが、平均年齢は67歳と高齢化が顕著です。
後継者不在
65歳以上の農業者の農地(30.3ha)のうち、約3分の1にあたる10.3haで後継者が不在となっています。
規模縮小の意向
既に5.1haの農地で規模縮小・離農の意向が出ていますが、現時点で新たに引き受ける意向のある面積は0.0haとされており、将来的な耕作放棄地の増加が危惧されます。
中山間組織
下塚田営農組合
多面的機能支払組織
上塚田農水環境保全向上活動組織
「ゆめ豊か〜下塚田!」
を合言葉に地域一丸となった保全活動が進められています
現状を踏まえ、下塚田ふるさと応援隊として検討可能な、持続可能な地域づくりのための3つの提案です。
「粗放的利用」と「基盤整備」の両立
資料にある通り、未整備の水田の基盤整備を進め、畦畔除去などによる作業効率化を徹底することで、少ない人数でも管理可能な体制を構築します。
全ての農地で高収益を狙うのは困難です。担い手が引き受けきれない農地については、景観保全を目的とした「蜜源植物(レンゲ等)」の植栽や、管理が容易な「放牧」など、手間をかけずに荒廃を防ぐ「粗放的な利用」を計画的に組み込むことが現実的です。
「関係人口」の取り込みと収益化
塚田地区の名称は全国的にも知名度のあるブランド(地鶏等)と親和性があります。これをフックに、ふるさと納税の返礼品開発や、企業の研修・ボランティアを受け入れる「企業版ふるさと納税」などを通じ、外部の資金と人手を保全活動に呼び込む仕組みを強化します。
地域の豊かな自然環境を活かし、都市部からの交流人口を増やすことで、地域の活気維持と農産物の直販・販路拡大につなげます。
「小さな拠点」としての機能維持
草刈りや水路清掃などの共同活動を、単なる維持管理で終わらせず、世代間交流や見守り活動の場として再定義します。
担い手不足は農業だけでなく、買い物や通院といった生活面にも波及します。営農組合の機材や車両を活用した生活支援サービス(共同配送など)の可能性を、日南市の「地域を創る交付金」などを活用して検討することも、生活保全の観点から重要です。