活動の記録

広島・四国を訪ねて
―先進地から学ぶ地域の将来ビジョン―

2024年9月8日(日)〜11日(水)3泊4日 広島県呉市瀬戸田・高根島 / 徳島県上勝町 3名参加

研修の目的

地域の将来ビジョン策定のため、農用地保全・地域資源活用・生活支援の先進事例を学ぶ目的で実施しました。参加者は日髙新次・荒武和正・日髙康文の3名。期間は令和6年9月8日(日)〜11日(水)、場所は広島県呉市瀬戸田〜徳島県上勝町です。


期間令和6年9月8日(日)〜11日(水)3泊4日
視察先広島県呉市瀬戸田町(レモン谷・高根島)/徳島県上勝町
参加者日髙新次・荒武和正・日髙康文(3名)
目的将来ビジョン策定のため、農用地保全・地域資源活用・生活支援の先進事例を学ぶ

1日目:広島県瀬戸田・レモン谷視察

瀬戸内海に浮かぶ生口島と高根島からなる尾道市瀬戸田町。急斜面で水はけがよく温暖少雨という柑橘栽培に恵まれた気候を持ち、瀬戸田産レモンは全国シェアの約3割を占めます。昭和38年には生産量約900トンを誇る日本一のレモン産地となった「レモン谷」を視察しました。サイクリングロードに沿って園地が広がり、急斜面には農業用モノレールが縦横に敷設されていました。

レモン谷全景
レモン谷全景
国産レモン発祥の地の碑
国産レモン発祥の地の碑
農業用モノレール
農業用モノレール

2日目:高根島・生口島「しまおこし課」・上勝町へ

高根島を一周しながら農家2名(84歳女性・76歳男性)に聞き取りを行いました。いずれも後継者なく間もなく終農。担い手不足と労働力確保が最大課題と実感しました。島内最大の長畠農園では若い後継者がマイヤー・リスボン・アレンユーレカなど約20種類の柑橘を栽培し、ネット販売を積極活用していました。

尾道市瀬戸田支所「しまおこし課」では、レモン栽培面積70ha余りの現状と、栽培面積の伸びが2010年代以降鈍化している背景(寒波リスク・芽かき等の集約的管理・適地不足)を聴取しました。

午後は徳島県上勝町へ移動。上勝町役場(総務課の担当者)を訪問し、人口1,500人弱・88%が森林という山間の町の概要を聴取。棚田が点在し、大小55集落が標高100〜700mに散在する地形を周回視察しました。

3日目:葉っぱビジネスのICTシステムと有償ボランティア輸送

合同会社パンゲア・野々山聡様、株式会社いろどり・栗飯原啓吾様から直接研修を受けました。「葉っぱビジネス」の根幹であるICTシステム(パソコン・タブレット200台・初期費用1億円、ソフト開発約4千万円、年間保守費500万円弱)の詳細を学びました。朝8時に入札開始・午前中出荷・関東へは航空便という流通の仕組みも確認しました。コスト面から汎用システムで構築する選択肢の検討が課題と感じました。

また、路線バス廃止・タクシー撤退後の住民移動を支える「有償ボランティア輸送事業」も視察しました。個人所有車を保険・運転要件で認定し運行する仕組みは、下塚田の将来の生活支援のヒントになりました。

上勝町役場玄関
上勝町役場玄関
栗飯原啓吾様研修風景
栗飯原啓吾様(株式会社いろどり)研修
野々山聡様研修風景
野々山聡様(合同会社パンゲア)研修

まとめ

視察先の共通課題は「担い手不足・労働力不足」でした。販売不振ではない広島レモンでさえ栽培面積の拡大が止まっているのはこの問題に起因しています。テクノロジー活用と地域ぐるみの労働力確保が鍵であることを学びました。

今回の研修を基に、下塚田の実情に合った「将来ビジョン」を策定し、伴走支援終了後の自走に向けて取り組んでいきます。

先進地の現場から学んだことは、「テクノロジーは道具に過ぎず、地域の人が動く仕組みづくりが本質」ということ。下塚田の将来ビジョンに活かしていきます。