1 経営理念と自走の定義
理念
「何もない」から「ここだけにしかない価値」を創出し、次世代が誇りを持って引き継げる下塚田モデルを確立する。
自走の定義
外部補助金に依存せず、自主財源(主要活動収益+事業収益)のみで組織の意思決定と活動継続が可能な状態。
2 収益構造の最適化(キャッシュフロー戦略)
| 区分 | 役割 | 具体的なアクション |
|---|---|---|
| 基盤収益 | 組織運営の固定費を賄う | 既存の「主たる活動」を効率化し、安定的な純利益を確保する。 |
| 変動収益 | 活動の活性化・投資に回す |
軽トラ市の収益化:出店・販売手数料モデルの精査。 コラボ収益:日南レモン生産組合との共同商品開発や販路共有による利益配分。 |
| デジタル収益 | 販路拡大・ファン作り | 自社サイトを通じた直接販売、または体験予約の窓口化による中間マージン削減。 |
3 第3期(2026年度)における「継承」ロードマップ
2026年度を「伴走期間」から「バトンタッチ期間」と位置づけます。
シャドー・キャビネット(影の内閣)方式
30代〜50代の次世代リーダー候補を「副責任者」や「プロジェクトリーダー」に任命し、現役員は「承認と助言」に回る実務訓練期間を設けます。
意思決定の委譲
軽トラ市の企画やコラボ商品の詳細設計など、新しい取り組みの決裁権を段階的に次世代へ移譲します。
4 デジタル内製化と「ナレッジ共有」
外部コストを抑え、自分たちで運用し続けるための体制構築です。
マニュアル不要の「型」づくり
公式サイトの更新を「定型化(テンプレート化)」し、スマホから数分で活動報告が完了するフローを確立します。
「デジタル担当者」の複数制
一人に負担を集中させず、次世代メンバーの中で「撮影係」「文章係」「管理係」と役割を分担し、継続性を担保します。
5 2027年以降の組織体制図(イメージ)
総会・理事会
地域の合意形成、大方針の決定
実務実行ユニット
次世代リーダーを中心とした実走チーム
活動推進チーム
農業・地域維持などの主たる活動
収益事業チーム
軽トラ市、日南レモンコラボ、新商品開発
広報・ITチーム
サイト運営、SNS発信、顧客管理
2026年度に実施すべき「最終準備」チェックリスト
収益シミュレーションの作成
補助金が「ゼロ」になった際の試算表(B/S, P/L予想)を作成し、不足分をどう補うか可視化する。
コラボ契約の明文化
日南レモン生産組合等との連携において、自走後も継続できるWin-Winな利益分配ルールを文書化しておく。
デジタル資産の整理
ドメインやサーバーの契約、SNSアカウントのログイン情報を一元管理し、組織の共有財産とする。
2026年度:次世代継承・自走化完遂タイムライン
このスケジュールの肝は、「前半で型を見せ、後半で実務を任せる」という2段階のステップです。
第1四半期:4月〜6月
体制構築と役割の可視化4月:第4期スタート総会
次世代リーダー(30代〜50代)の正式任命。
継承事項:「自走化移行計画」の共有と、各メンバーの役割分担(収益担当、デジタル担当など)の明確化。
5月:主たる活動の「暗黙知」の言語化
継承事項:6年間培った地域運営のノウハウ(関係各所との調整、事務手続き)をマニュアル化し、次世代へ共有。
6月:デジタル運用ワークショップ
継承事項:サイト(yumeyutaka.com)の更新手順を内製化チームで共有。低コスト運用のための管理権限の整理。
第2四半期:7月〜9月
共同実務とブラッシュアップ7月〜8月:日南レモンコラボ・夏プロジェクト
継承事項:生産組合との具体的な交渉・収益配分の決定プロセスを、次世代リーダーが主導して体験。
9月:軽トラ市(秋開催分)の企画立案
現体制は「アドバイザー」に回り、次世代チームが中心となって出店交渉や広報(サイト更新)を実践。
第3四半期:10月〜12月
実証・テスト走行10月〜11月:軽トラ市・本番実施
継承事項:当日の運営、現場判断の全権を次世代へ。現体制はバックアップに徹し、「何が課題か」を抽出する。
12月:収益性チェックと改善会議
軽トラ市やコラボ事業の収益を検証。「補助金なしで回るか」を厳しくチェックし、2027年度の予算案を次世代自ら策定する。
第4四半期:1月〜3月
完全自立への最終調整1月:デジタル・事務局機能の完全移管
継承事項:外部支援なしでサイト更新、決算準備、事務連絡が完結できることを確認。
2月:2027年度「自走化1年目」事業計画の完成
次世代リーダーが作成した計画書に対し、現体制が最終的な「お墨付き」を与える。
3月:事業終了・自立宣言
3年間の農村RMO事業の総括と、次世代への完全なタスキリレーを地域内外に発信。
継承における3つの重点ポイント
1 「デジタル内製化」の担当を固定しない
特定の1人に任せると、その人が忙しい時に更新が止まります。30代〜50代のメンバー数名で「今週はAさん」というように持ち回りにし、「誰でも触れる状態」をこの1年で定着させてください。
2 「日南レモンコラボ」を若手の成功体験にする
既存の枠組みだけでなく、次世代ならではの新しいアイデア(SNS映え、新商品など)を一つでも形にし、「自分たちでも稼げる」という自信を2026年中に持ってもらうことが重要です。
3 現体制の「勇退」のタイミングを宣言する
「いつでも手伝うよ」という姿勢は心強いですが、あえて「2027年4月からは口を出さない(聞かれたら答える)」という期限を定めることで、次世代の当事者意識が飛躍的に高まります。
「支援を受ける側」から「自ら運営する側」へ
2026年度(令和8年度)は、下塚田ふるさと応援隊にとって「支援を受ける側」から「自ら運営する側」へと脱皮する、極めて重要な1年になります。
第4期(若返り・次世代継承)のスタートに合わせ、「いつ、誰に、何を継承するか」に焦点を当てて、確実な自走化を実現します。