草地・農村の実証試験イメージ

実証試験報告書 ― 第1回

親子式傾斜地草刈機による急傾斜法面での草刈り試験

2026年5月14日(木)実施

ハスクバーナ・ゼノア株式会社製 親子式傾斜地草刈機

Overview

試験概要

実施日

2026年5月14日(木)

天候:快晴

実証時間

10:00〜12:00

実施場所

市道萩之嶺下塚田線 小峯班区域

主催

下塚田ふるさと応援隊

試験区分

地形別分類 A ― 急傾斜地(傾斜角45度)

参加者

11名

草丈・植生

〜1m 雑草

Photo

試験当日の様子

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Equipment

使用機材

メーカー

ハスクバーナ・ゼノア株式会社

親子式傾斜地草刈機

機種の特徴 リモコン操作で急傾斜地に対応。オペレーターが斜面に入らずに作業できる「親子式」構造を採用。高齢者でも安全に操作可能。
対応地形 傾斜25〜45度の急傾斜法面・畦畔法面
導入目的 人身事故リスクの低減・作業時間の短縮・担い手不足への対応

Photo

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動画

Purpose

実施目的・検証内容

1

安全性の検証

急傾斜法面での作業において、オペレーターが斜面に立ち入らない「人が入らない作業体系」の有効性を確認する。

2

作業効率の計測(Before / After)

従来の刈払機による人力作業との作業時間・労力を比較し、効率化の度合いを数値で把握する。

3

操作性・習熟性の確認

高齢の担い手でも無理なく操作できるか、操作習熟にかかる時間・難易度を記録する。

4

地形適合性の確認

下塚田〜細田地区の畦畔法面・急勾配箇所において、機械が適切に稼働するか地形ごとに記録する。

5

課題・改善点の洗い出し

障害物への対応・仕上げ作業・搬送上の課題など、今後の本格導入に向けた改善点を整理する。

作業内容の詳細

  • 草丈・雑草の種類・密度の事前確認
  • 草刈り機の設定(刃の種類・回転数)
  • 作業時間の計測:10:30〜10:50(実作業20分)
  • 作業者の負荷(体感・動線)を記録:振動及び負荷については軽微

Results

実施結果

作業時間

実作業:20分(10:30〜10:50)

従来の刈払機による3人での作業と同程度の時間で完了

仕上がり

刈り残し・均一性については満足できる範囲

作業負荷

振動・負荷ともに軽微。従来の刈払機作業と比べ身体的負担が大幅に軽減

Survey

参加者アンケート結果

11

参加者全員から回収

回答者数:11名 / 回収率:100%(2026年5月14日実施)

アンケートの様式は 実証・評価書(PDF) をご覧ください

主観評価(3択:良い・普通・悪い)

① 安全性

滑り・転倒の不安、心理的負担の軽減

n=11
良い 2名 普通 9名 悪い 0名

「危険」との評価はなく、心理的負担の軽減には一定の効果が見られる。ただし「特別に安全」とまでは感じられていない。

② 作業効率

作業時間、体力負担、移動のしやすさ

n=11
良い 3名 普通 8名 悪い 0名

自由記述でも最も多く課題が指摘された項目。「時間がかかる」「効率が悪い」という声が多数。

③ 仕上がり品質

刈りムラ、均一性、刈り残し

n=11
良い 1名 普通 9名 悪い 1名

可もなく不可もなく。急傾斜という条件では、刈りムラや均一性に限界がある可能性。

④ 操作性(高齢者でも扱えるか)

リモコン操作、親機・子機の動き、直感性

n=11
良い 1名 普通 10名 悪い 0名

操作は難しくないが、特別扱いやすいという評価には至っていない。高齢者でも扱えるかは「普通」評価が多数。

今後の作業で使いたいか(導入判断)

はい 3名(27%) どちらとも言えない 6名(55%) いいえ 2名(18%)

積極的な導入希望は少数。費用対効果への懸念が強く、判断保留が多数。

自由記述(参加者の声)

主な課題・指摘(複数の参加者が記載)

  • 効率が悪い(時間がかかる)
  • 機械が小さく、作業範囲が限られる
  • 地形条件に左右される
  • 価格が高い
  • デモでは実際の使用感が判断しにくい
  • 他メーカーとの比較データも必要

ポジティブな意見

「時間はかかるが楽である」

→ 身体負担の軽減には一定の効果がある可能性

総合まとめ

今回の急傾斜法面での草刈り実証試験におけるアンケート結果では、安全性・操作性については「普通」との評価が多く、特段の問題は確認されなかった。一方で、作業効率および仕上がり品質については「良い」との評価が少なく、自由記述でも「時間がかかる」「効率が悪い」「作業範囲が限られる」などの課題が多数指摘された。また、価格面や地形条件による制約への懸念も見られた。

そのため、導入にあたっては費用対効果の検証や他メーカーとの比較データの収集が必要である。一方で「時間はかかるが楽である」との意見もあり、身体負担軽減という観点では一定の有効性が示唆された。

実証・評価書(アンケート原紙・PDF)

Discussion

考察・評価

安全性評価

オペレーターが斜面に立ち入らない「人が入らない作業体系」が有効に機能。身体的リスクを大幅に低減できることを確認。

作業効率評価

実作業20分で完了。従来の刈払機による3人作業と同等の時間で1人操作が可能であり、省力化効果を確認。

操作性評価

振動・負荷ともに軽微。高齢者でも無理なく操作できる水準であることを確認。習熟によるさらなる改善が期待される。

課題・改善点

  • • 刃の種類の再検討
  • • 作業動線の見直し
  • • 機材の重量バランス調整

Next Step

次回実証試験への提言

課題と次回への提案

  • 1 作業者の習熟化の検討
  • 2 機材の最適化(軽量化・刃の種類)
  • 3 作業時間短縮のための動線改善
  • 4 天候・地面状態の影響を踏まえた条件設定

まとめ

  • 安全性向上の効果を確認(斜面への立入り不要)
  • 作業時間短縮の効果を確認(3人分の作業を1人で実施)
  • 高齢化地域での導入意義が高い(身体負荷が軽微)
  • 継続的な景観維持への貢献が期待される
  • 今回の試験結果をもとに、導入可否の判断を引き続き検討する