急勾配の法面が広がる農村風景

実証導入 活動報告レポート ― 2026年度

下塚田・地域を支える草刈り作業の今とこれから

2026年度「リモコン式草刈機」実証導入に向けた詳細レポート

草刈り作業の現状報告を見る

下塚田地区・草刈り作業の現状と課題

Section 01

現状整理:草刈り作業は地域維持の"生命線"

下塚田〜細田地区の実態

下塚田〜細田地区では、畦畔周り・水路・法面・農地周辺など、年間を通じて草刈りが必要な箇所が約70〜90区画存在する。

これらは単なる作業ではなく、地域の基盤そのものを支えている。

景観維持

農地保全

水路機能の維持

獣害対策

交流人口の受け皿づくり

しかし2026年現在、

草刈り作業の主力が70〜80代に移行しつつあり、継続可能性が急速に低下している。

Section 02

人力作業のリスクと限界

現場が抱える構造的な問題

2-1 急傾斜地の危険性

下塚田の畦畔周りには急勾配の法面が多く、傾斜25〜35度の"危険作業区分"に該当する箇所が多い。

滑落・転倒事故の危険性

全国で毎年100件以上の事故報告

熱中症リスクの増大

気温上昇により作業時間が制限される

刈払機の振動障害・腰痛・疲労蓄積

高齢化による作業継続時間の短縮

作業者の減少 → 負担集中 → 事故リスク増加

全国的な潮流

特に急傾斜地は、
「人が入らない作業体系」への移行が全国的な潮流になっている。

Section 03

2026年度:リモコン式草刈機の実証導入の意義

これは単なる機械導入ではない

今回の実証は、単なる機械導入ではなく、
"地域維持管理の構造改革"の第一歩である。

3-1 解決できる課題

  • 急傾斜地での人身事故リスクを大幅に低減
  • 作業時間を1/2〜1/3に短縮
  • 高齢者でも操作可能 → 担い手の裾野が広がる
  • 作業の均質化 → 景観維持の質が安定
  • 作業負担の軽減 → 継続可能な体制へ移行

3-2 実証の目的

  1. 1 地形別に最適な草刈り方法を分類化する
  2. 2 安全性・作業効率の検証
  3. 3 作業負担の可視化(Before/After)
  4. 4 地域全体の維持管理モデルの構築
  5. 5 将来の機械導入計画(更新・台数)を設計

Section 04

地形別の草刈り分類体系(案)

下塚田〜細田地区の地形を踏まえ、以下の分類が妥当。

「誰が・どこを・どの方法で」という作業体系を明確にし、安全性と効率が飛躍的に向上する。

A

急傾斜地(畦畔法面・水路沿い)

リモコン式草刈機を基本とする 人力は最小限(仕上げ・障害物周り)
B

中傾斜地(畦道・農地周辺)

刈払機+リモコン式の併用
C

平坦地(公民館周辺・広場)

従来の刈払機・乗用草刈機
D

危険箇所・特殊地形

専門業者へのスポット委託

実証試験スケジュール

2026年度 実証試験の計画

「地形別の草刈り分類体系(案)」の検証を目的に、機種・地形・方法の組み合わせを変えながら段階的に実施します。

各回の結果をもとに、翌年度以降の本格導入計画を策定します。

第 1 回

実施予定日

5月14日

(木)

2026年

実施予定

親子式傾斜地草刈機による急傾斜法面の実証

使用機種 ハスクバーナ・ゼノア株式会社製 親子式傾斜地草刈機
実施場所 畦畔周り・急勾配法面(分類 A 区分)
検証内容 安全性・操作性・作業効率(Before/After)
ハスクバーナ・ゼノア株式会社はスウェーデンに本拠を置くハスクバーナグループの日本法人。林業・農業向け機械で高い信頼性を持ち、急傾斜地対応機種の先進的なメーカーの一つ。
第1回実証試験 報告書はこちら
第 2 回

実施予定日

6月17日

(水)※変更の可能性あり

準備中

第2回 実証試験

複数メーカー4機種(モアレイター・アイラボ・スパイダークロスライナーライト・TOMORGO)を同条件で比較。株式会社レンタルコトスの協力により実施。

第2回実証試験 報告書はこちら
第 3 回

実施予定日

日程調整中

2026年

計画中

第3回 実証試験

第2回終了後に計画を確定します。地形分類体系の総括評価を行う予定です。

※ 第2回・第3回の詳細(機種・日程・場所)は第1回の結果を踏まえて随時更新します。

Section 05

5年後・10年後の未来予測

導入の必然性

5年後

2031年

  • 75歳以上が人口の40〜45%
  • 草刈り作業の担い手が半減
  • 急傾斜地の草刈りが年間1回に減少
  • 景観の荒廃が始まる

10年後

2036年

  • 主力作業者が80歳前後
  • 急傾斜地の草刈りは事実上不可能
  • 景観悪化 → 交流人口の減少
  • 農地荒廃 → 獣害増加
  • 地区の魅力・価値が大きく低下

重要な認識

→ 2026年の実証は、
未来の地域維持の"分岐点"となる。

Section 06

実証導入のロードマップ(2026〜2028)

3ヵ年計画の概要

'26
2026年度 実証フェーズ
  • 地形別の試験運用
  • 安全性・作業効率のデータ取得
  • 操作講習会の実施
  • 作業区分の再整理
'27
2027年度 本格運用フェーズ
  • 導入台数の検討(1〜2台)
  • 年間作業計画の再構築
  • 人力作業の負担軽減策の実施
  • 委託区分の明確化
'28
2028年度 持続可能化フェーズ
  • 維持管理モデルの完成
  • 更新計画(耐用年数5〜7年)
  • 予算化・補助金活用
  • 地区全体の景観維持体制の確立

Section 07

まとめ:役員会で共有すべき核心メッセージ

地域の未来を守るための4つの確認事項

1

草刈りは地域の景観・農地・暮らしを守る基盤である

2

人力作業は限界に近づいている

3

2026年度のリモコン式草刈機の実証は、未来を守るための必然の一歩

4

地形別の草刈り分類体系を作り、安全で持続可能な維持管理体制を構築する

下塚田ふるさと応援隊 ― 2026年度方針

草刈り作業の担い手が減り続けるなか、地域を守るためには今がまさに動くべき時です。 リモコン式草刈機の実証を第一歩として、安全で持続可能な「地域維持管理の構造改革」に取り組んでいきます。

― 下塚田ふるさと応援隊