地区の基本情報
地理的特徴
地形
四方を山々に囲まれた中山間地域
- 南:滝が平峰(東西に連なる)
- 北:小松山(日南市最高峰)
- 北西:男鈴山・女鈴山
水系
清流細田川が北西から南東方向に流れ、地域の水源として機能
標高
周辺は標高50m前後の丘陵地帯
主要産業
果樹栽培(地域の経済的基盤)
- 極早生みかん(にちなん1号)
- 日南レモン(マイヤーレモン)
- きんかん、日向夏、ぽんかん、八朔など
- 園地面積:43.2ha(東京ドーム約40個分)
- 7名の認定農家が生産の中心
水田
約25ha
その他
大規模養豚場1施設
地頭鶏育成施設2施設
主要道路
- 県道3号(日南志布志線)
- 県道54号(飫肥榎原停車場線)
- 市道塚田萩の峰線
地域の現状と課題
深刻な課題
- 高齢化率60%超、限界集落化への進行
- 70歳以上の一人暮らし世帯:8世帯
- 耕作放棄地の増加
- 後継者不足
- 地縁的機能の低下
取り組み
- 中山間地域直接支払制度(下塚田営農組合)
- 農地・水・環境保全向上対策事業(ゆめ豊か~下塚田!)
- 世代間・世帯間・業種間を越えた交流の促進
将来ビジョン
高齢者も含め、終身現役で身の丈に合った農業生産に従事でき、「やる気」と「生きがい」を持てる活気ある地域づくりを目指す。
主な特徴と活動
下塚田自治会は地縁による団体として登録されており、地域の中心的な役割を担っています。特に、自治会と連携する地域おこしグループ「下塚田ふるさと応援隊」(代表:作本眞悟氏)の活動が顕著です。
活発な地域イベントと伝統行事
地域住民や近隣の小学校(細田小学校、大窪小学校など)を巻き込んだ、活気あるイベントが多数開催されています。
田んぼの「こいのぼり」
最も象徴的なイベントの一つ。約19年前から続く取り組みで、地域の田んぼ(約5ヘクタール)に約1,000匹のこいのぼりを揚げる壮観なイベントです。
塚田神社 秋季例大祭
地域の神社(塚田神社)での伝統的なお祭り。
ひまわりまつり
「ゆめ豊か下塚田」という団体が主催する景観イベント。
コスモスまつり
「ゆめ豊か下塚田」という団体が主催する景観イベント。
敬老会
自治会が主催する高齢者を祝う会。
田んぼあぜ道 軽トラ市 in 下塚田
年末に開催される「田んぼあぜ道」での軽トラ市。
「農村RMO」による地域経営の推進
下塚田地区は、農林水産省などが推進する「農村RMO(Rural Management Organization:農村型地域運営組織)」の形成に積極的に取り組んでいます。これは、農地や地域資源の管理、生活支援などを一体的に行う仕組みです。
- 先進事例の視察研修会やフォーラムへの参加
- 「日南レモン生産組合」の主たる事務所を設置
- 「日南市長と語る会」などを通じた行政との積極的な連携
- 地域課題の解決に向けた定期的な臨時総会や会議の開催
デジタル技術の積極的な活用
中山間地域でありながら、デジタル化(デジ活)にも力を入れています。
- 情報通信環境の整備に関するサポート会議の実施
- 「下塚田ふるさと応援隊」による公式ウェブサイト(https://yumeyutaka.com/)の運営。地域の活動記録やニュース、行事予定が詳細に発信されています。
- 「日南レモン生産組合」(https://nichinanlemon.jp/)を運用中
- 日南レモン(マイヤーレモン)のECサイト(https://nichinanlemon.stores.jp/)を運用中
農業振興と環境保全
基幹産業である農業の振興や、美しい地域環境の維持活動も活発です。
農業プロジェクト
「日南レモン生産管理組合」の研修会や、「後穂米(しってまい)」の収穫試験など、付加価値の高い農業に取り組んでいます。
環境美化
「市道愛護」として自治会主催の道路(市道)の草刈りや、「河川パートナーシップ」による河川堤防の草刈り、「クリーロード」による県道の草刈り、清掃活動が定期的に実施されています。
総じて、下塚田地区は「下塚田自治会」という強固な地縁組織を基盤としつつ、「下塚田ふるさと応援隊」や「ゆめ豊か下塚田」のような実行力のあるグループが地域内外と連携し、伝統の維持と革新的な地域経営(RMOやデジタル化)の両方を意欲的に推進している先進的な地域であると言えます。
地区の全景を西側丘陵地頂上より望む