多様な資源を活かした持続可能な地域づくり
中山間地域の維持・活性化に向けた農村RMOモデル形成支援事業において、下塚田ふるさと応援隊は人的資源、農産物、技術、伝統芸能など、多様な地域資源の総合的な活用を推進しています。令和7年度を第2年次とする本事業では、農用地保全、地域資源活用、生活支援の三つの柱に基づいた取組を展開しており、地域資源活用はその中核をなします。
日南地域における最大の特徴は、日南レモン(マイヤーレモン)をはじめとする柑橘類の豊かな農産物資源です。地域の農業従事者が培ってきた栽培技術と、日南レモンの認知度向上に向けた新しいマーケティング手法の導入により、第6次産業化への道を開いています。
令和6年度からの実証事業では、新品種の試験栽培、加工品開発、ブランド化推進といった段階的な取組を進めており、これらは観光資源としての価値向上にも貢献しています。
地域に適した品種の研究開発
付加価値の高い商品づくり
認知度向上とマーケティング
地域の知恵と技術を次世代へ
地域資源活用は農産物に限定されません。地域における熟練農家の知識・技術の継承、若手農業者の新規就農支援、関係人口の確保・育成といった人的資源の活用も重要です。
下塚田ふるさと応援隊では、先進事例地への視察研修、マーケティング研修、スマート農業技術の導入促進など、組織構成員のスキル向上に継続的に取り組んでいます。これにより、地域内の担い手確保と組織の自走体制構築を同時に進めています。
地域の熟練農家の知識・技術を若手世代へ継承
視察研修、マーケティング研修の実施
若手農業者の参入障壁を下げる支援体制
地域外からの協力者・支援者の確保
地域のアイデンティティを活かした交流創出
地域の伝統芸能、祭礼、生活文化といった無形資産も重要な地域資源です。これらを農村観光、教育交流、地域アイデンティティの醸成に活かすことで、外部からの関係人口の創出と地域への愛着形成につながります。
今後、下塚田ふるさと応援隊は、これら多元的な地域資源を有機的に結合させ、農業所得の向上と地域活力の持続的向上を目指します。
複数集落による広域連携と、行政・農業団体・民間企業等との連携体制により、農村型地域運営組織としての機能を段階的に確立してまいります。
日南レモン(マイヤーレモン)の長期貯蔵試験と販売促進活動
「しって米(後穂米)」収穫による地域資源活用実証実験
地元特産品のPR活動と観光案内・地域魅力の発信
地域の伝統・文化の保存継承と教育交流の推進