生活支援
重点取組事項 3

生活支援の取組

地域住民の暮らしを支える仕組みづくり

下塚田ふるさと応援隊における生活支援の取組

日南地域を含む中山間地域では、高齢化と人口減少に伴い、従来の集落が担ってきた生活維持機能が著しく低下しています。買い物、医療へのアクセス、子育て支援、独居高齢者の見守りなど、地域コミュニティの維持に不可欠な生活課題が顕在化している中、下塚田ふるさと応援隊は農村型地域運営組織として、複数集落にまたがる広域的な生活支援体制の構築に取り組んでいます。

高齢化・人口減少に対応する生活機能の維持

農村RMOモデル形成支援事業の第2年次である令和7年度において、本組織は地域の生活課題を体系的に調査・分析しています。特に、高齢農業者の福祉的需要、若年層の定着条件、子育て世代の支援ニーズなど、多様な住民層のライフステージに応じた課題把握に努めています。

地域コミュニティ
下塚田の集落にて、談笑する姉妹のおばあちゃん達。豊かな自然と人々の暮らしが調和した、穏やかな日常の風景です。

顕在化している生活課題

地域コミュニティ維持に不可欠な課題への対応

買い物支援

食料品・日用品への物理的アクセスの確保

医療アクセス

地域医療サービスへの移動支援

見守り活動

独居高齢者への声かけ・安否確認

子育て支援

子育て世代の定着に向けた支援

交流の場

世代間交流・コミュニティ活動の促進

生きがい創出

高齢者の社会参加・活躍機会の提供

包括的な生活支援の実践

多層的な課題への段階的な取組

農村RMOにおける生活支援は、単一の施策では成立しません。食料品や日用品への物理的アクセス確保、高齢者への声かけ・見守り活動、交流の場の提供、地域医療・教育サービスの確保、子育て支援など、多層的な課題に対応する必要があります。

下塚田ふるさと応援隊では、これら諸課題について、優先順位の高いものから段階的に実証事業を展開しています。

自治会・地域組織

地域住民の声を反映した取組の企画

社会福祉協議会

専門的な福祉支援との連携

地域おこし協力隊

外部視点を取り入れた活動の推進

行政機関

制度的支援と広域調整の実施

農業生産と生活支援の連携

生産と生活の統合的展開

重要な点として、生活支援は農用地保全や地域資源活用と密接に関連しています。例えば、農地を福祉目的で活用する農福連携、農産物の集出荷と同時に行う移動販売サービス、地域の伝統食や特産品製造への高齢者参画など、生産と生活支援の統合的展開が地域全体の活力向上につながります。

農福連携

農地を福祉目的で活用し、高齢者や障がい者の社会参加を促進

移動販売サービス

農産物の集出荷と買い物支援を統合した効率的なサービス提供

伝統食・特産品製造

高齢者の知恵と経験を活かした加工品開発と生きがい創出

住民主体と関係機関の協働

生活支援の継続には、地域住民の主体的な参画と関係機関の専門的支援が不可欠です。

下塚田ふるさと応援隊は、住民組織、行政、福祉専門職、民間事業者などとの緊密な連携体制を構築し、限定的な経営資源で最大の効果を生み出す仕組みを構想しています。

生活支援の実証事業

優先順位に基づく段階的な展開

農産物の集出荷システムと買い物支援の連携検討

地域内イベントを通じた世代間交流の促進

高齢者の生きがい創出につながる活動の開発

見守り・声かけネットワークの構築

その他の重点取組事項